北陸の夏 ラニーニャへ 猛暑と厳しい残暑 熱中症警戒アラート回数 再び全国1位も
2024年05月22日11:35
最新の3か月予報 猛暑と短期集中の大雨 極端な天気に注意
その背景には、
①地球温暖化の影響や春までのエルニーニョ現象の影響等により、全球で大気全体の温度がかなり高い。
②インド洋熱帯域では西部を中心に海面水温が高く、積乱雲の発生が多い一方、フィリピンの東方海上では積乱雲の発生が少ないため、日本の南で太平洋高気圧は西に強く、日本付近には太平洋高気圧の縁を回って暖かい空気が流れ込みやすい。
ことがあげられます。
また、降水量に関して、ほぼ平年並みとされていますが、これはあくまでも、3か月でみた場合のことです。2023年の夏(6~8月)の降水量平年比は、例えば福井では102%で平年並みでしたが、月別に見ると、6月は187%で平年よりかなり多く、8月は30%で平年よりかなり少なくなりました。「平年並み」や「ほぼ平年並み」の文言に騙されることのないよう、短期集中の大雨や一時的な渇水の可能性もあるものとして備えるようにして下さい。
線状降水帯 2022年には福井・新潟 2023年には石川・富山で発生
まずは、自宅周辺の側溝などを掃除して排水が問題なく行えるようにしておきましょう。また、ハザードマップや万一の際の避難場所を予め確認しておきましょう。ハザードマップは、自宅周辺で浸水(河川浸水・高潮浸水など)の可能性がある場所や、土砂災害(崖崩れ・土石流・地すべりなど)の危険性の高い場所を把握することができます。内容は随時アップグレードされていますので、定期的に見直すことが大切です。
また、災害や被害は皆さんの都合に関係なく、※TPOに無関係に発生してしまいます。通勤・通学の途中、職場・学校周辺、旅行中に土地勘の無い場所で大きな災害や被害に巻き込まれることも有り得ます。ハザードマップを確認する際は、自宅周辺のみにとどまらず、ご自身の行動範囲を考慮して、出来る範囲で広域をカバーしておきましょう。通信が途絶えることも有りますので、万一の際、家族とどこで落ち合うかもあらかじめ決めておくのが安心です。
[※TPOとは:Time(時)、Place(場所)、Occasion(場面)の3つの頭文字]
ラニーニャ現象の発生 太平洋高気圧の北への張り出し強まる
ラニーニャ現象が発生すると、夏の高気圧(太平洋高気圧)の北への張り出しが強まり、日本列島全体が更に暖かい空気に覆われやすくなります。8月のお盆の時期を過ぎても残暑が厳しくなる可能性があります。
また、例年の台風の進路は、8月⇒9月にかけて徐々に南へ後退していきます。ところが、秋にかけて夏の高気圧(太平洋高気圧)の北への張り出しが強い状態が続くと、台風が本州付近に近づいた場合、日本海コースとなりやすくなります。強いフェーン現象がたびたび発生して、北陸地方では著しい高温となる日が出てくる可能性もあります。
2023年の熱中症警戒アラートの発表回数の多いランキングを見ると、新潟県と長崎県がともに1位で42回、以下、鹿児島県、熊本県、和歌山県と続き、石川県が6位で36回、富山県が京都府や静岡県と並び15位で29回等、南国と称されたり、一般に夏が暑いとされる府県に混ざり、北陸地方が上位に食い込んでいます。今夏も、厳しい暑さが予想されますので、熱中症などの体調管理、農作物などの温度管理や水の管理には十分な注意が必要です。
エアコンは適切に使い上手に節電
②室外機の周囲に物が置かれていると、室内の熱が外に出にくくなり、室内の冷却効果が弱まってしまいます。室外機の吹き出し口付近には物を置かないようにしましょう。
③冷たい空気は密度が高いため、室内では床面付近にたまりがちです。風の向きを上向きにする、もしくは水平方向に調整する等して、冷たい空気が床面近くに滞留しないようにしましょう。エアコンとあわせて扇風機等を使って室内の空気を混ぜるのも効果的です。⇒(設定温度を低く下げ過ぎることの防止にもつながります)
④室内に強い日差しが入ると、冷却効果が弱まってしまいます。ガラス張りの室内は、カーテンやすだれを使って強い日差しが室内に入らないようにしましょう。